揺るがないという事・・・

まず決める。そして行動する。
その反芻こそが『揺るがない』ということの確かな意思であり自信となるのである。

傷つき敗れた彼女の心は氷の様に冷たく硬く閉ざされていった。
そう、これは以前書いたあの彼女の話だ。
その想いが強く純粋であればあるほど、深く傷ついてゆく。
まさかそれ程までに強い想いだったとは予想だにしなかった。
彼女は今、深遠の淵を彷徨って、誰の言葉にも耳をかさない。
恐らく、この世界で唯一、その言葉が届くのが僕である。
しかし、その言葉すら聞くことができないのである。
全ての状況を否定。いや、認めることができないのだ。

どうしてやることもできない。
自問自答を繰り返し、自分を卑下し、僕を困らせる。
そして応えてやれないもどかしさが僕も困らせる。

そして僕は1つ決めた。
何がどうなろうが彼女を支えようと。
そのやり方が彼女の求めるものでなくても僕にはこのやり方しか思いつかないのである。
彼女の瞳に生きる力を見つけるまで、僕が支えよう。
そう、僕は『揺るがない』ことを決意したのだ。

遠くない未来に彼女が立ち直る、その時まで・・・
そして、その後、ふたりは在るべき場所へと帰るのだ。